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2005/07/10

GUI の進化

MacユーザがWindowsのGUI を見てMacのパクリだとか言っているがそれは正しくないと思う。もしもそうならばLinuxの一部のディストリビューションはWindowsのパクリ、つまりMacの孫パクリということになってしまう。しかし、現実にLinuxのGUI はWindows なり Mac のパクリだという話は聞いたことがない。結局はマッカーの僻みなのだろう。
しかし、GUI が似ていると感じることは事実である。GUI の発展が遅れていた(6年前のことだ)Linux も今ではGUI が発展してWindows と似ているなと感じることがある。これは所謂パクリなのだろうか?いや、わたしは違うと思う。

たしかに、近年はOSのUI(User Interface)はどれもGUI を発展させてきたし、似たような雰囲気もある。しかし、「一見すると似ているように見える」だけで、本質は変わっていない。それぞれのOSは、それぞれが持っていた特徴を依然として残している。たとえばWindows2000とWindows98はとても似通ったGUIを備える(両者は全く異なるアーキテクチャだ)が、GUI 以外の部分は大きく異なる。

OSの GUI に共通性が見られるのは、生物学で言う収斂進化が OS というものについても起こっているからなのだろう。J.G.シンプソンの言葉を借りればこういうことだ。

生物の進化では新しい形態や器官を一から作り替えることはせず、あらゆる機会を捉えて手近にある材料に働きかけ、それを利用することで器官や形態を発展させてきた。便宜主義が働くと生物は速やかに形態や器官に関する問題を解決することができるであろうが、その反面機能的にはむしろ不完全なものになるのはやむを得ないことなのであろう。
 鳥の祖先は空を飛ぶという「問題」を解決するために、手近にある前肢を利用して翼を発達させたが、コウモリの祖先も同じ問題を同様の便宜主義で解決し、よく似た翼を獲得することに成功している。両者の共通の「問題」は飛ぶという点で、その解決にどちらもたまさか前肢を利用したことでよく似た形が進化したのであろう。似ているのはそこまでで、それ以外は爬虫類とほ乳類の特徴をいぜん残している。陸上を歩いていたクジラの祖先は、水中を泳ぐという「問題」を解決するために体全体を魚によく似た形に変えたが、ほ乳類としての特徴は決して変えていない。

 ぱっと身が似ていたとしても Windows はやはり Windows だし、Mac はやはり Mac なのだ。 実際、持っている機能や操作性はそれぞれのOSで大きく異なる。外見で評価するのではなく、一歩踏み込んだ部分を見抜くことこそが大切なのだろう。

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コメント

収斂進化なら軍事の世界でもしばしば見られます。
究極的に性能を追っていくとどうしても似てくるということなのでしょうね。
戦闘機などが最たる物で、外観はもちろん内部も似てくると聞きます。
一部ではそのまま技術的コピーしただけの物もあるのですけれどねw
(旧ソ連・中国などの一部機体)

投稿: リムル | 2005/07/14 23時43分

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