[ ニッキ ] iPad が Apple ファンにもダメだしされてた
Techcrunch で筋金入りの Apple ファンから iPad がだめだしされてました。
面白いのでちょっと翻訳してみました。
なぜ iPad を Cragslist に出品したのか
わたしは 1985 年から、スティーブ・ジョブスが創ったものを全て買ってきた。最初の Mac も買ったし Apple TV だってもってるし、iPod も複数、Macbook Pro も、 Macbook Air も iMac も持ってる。それから iPhone 2台と iPad が2つ ( 1個はもらったものだ ) も持っている。なんかの理由で Windows と Outlook が必要になったときは Mac に入れた仮想マシンでそれらを使うことにしている。そうさ、わたしは筋金入りの Apple ファンなんだ。しかしその Apple ファンが Cragslist ( 訳注:クレイグリストについてはこちらを参照 ) で iPad を売りに出している。なんでかって?iPad はたんなる文鎮代わりにしかなってないからだ。わたしは iPad をさっぱり使っていない。
iPad が最初に発表された時、わたしはこれが大革命をもたらすと予想した。おばあちゃんでも Wi-Fi 通信のために面倒な設定で四苦八苦することはなくなるから、おばあちゃんはすぐにでもモデムをケーブル会社に送り返すだろう。おばあちゃんでも月15ドルの 3G 回線で簡単にネットサーフィンしたりメールを確認できるようになる。子供たちはこの新しい洗練されたデバイスで仮想世界を自由に旅するようになるし、ゲームで遊びながら世界の歴史を学ぶこともできるようになる。こんな風に Twitter のフォロワーにしつこく宣伝したものだ。それにかさばるノート PC 持ち歩かなくて済むようになると思っていた。その代わりに iPhone のようにエレガントでノート PC と同等の機能を持ったデバイスを持ち歩くのだ。このクールな新しいデバイスがいくつもの問題を解決してくれて、いつも持ってなきゃならない電子機器の数を減らしてくれると信じていた。
今でもおばあちゃんや子供たちにはこの魔法がかかると思っているよ。でもわたしには縁がなかったようだ。その理由を挙げよう。
1つ目。USB メモリに保存してある Word、Excel、Powerpoint の資料、それから1年かそこらのメールが簡単に開けないんだ。iPad には USB ポートが1つもない。これは iTunes を使って転送しなきゃならないってことだけど、お粗末すぎて耐えられない。Apple のクラウド戦略は iTunes を中心に据えているようだ。iTunes は音楽とかムービーを買うにはいいものだけど、ドキュメントの管理には向いてない。あぁ、drop-box ( 訳注:オンラインストレージサービスの1つ ) は知ってるよ。でもわたしのファイルは論文やら何やら何千個もあって、必要に応じて検索したり取り出したり出来ないと困るんだ。drop-box じゃわたしがやりたいことはできない。
2つ目。Apple のオフィス向け製品 ( Microsoft Office に似ているやつだ ) は質の悪い模造品でしかない。Page は上品なワープロソフトだし、Number はよくできたスプレッド管理ソフトだけど、Word ファイルも Excel ファイルもまともに扱えない。ついでにエレガントな Zoho のサービスもこれまたよくできている Google Docs も使えない。iPad はこういったアプリサイトをまともに認識できないらしく、何か入力しようとしてもキーボードが表示されないんだ。
3つ目。わたしは普段、原稿を書いている時は複数のアプリのウィンドウを複数のスクリーンに表示させてる。ウェブブラウザのウィンドウとテキストエディタのウィンドウは分けて表示したいし、Mac とか Windows でやってるようにアプリの切り替えはさっと行いたい。iOS4 の「マルチタスク」は仕事をしながら音楽を聴くということは実現してくれたが、他はてんでできない。( 訳注: iOS4 にはウィンドウマネージャがなく、複数のアプリのウィンドウを同時に表示することができないことを指しているのだと思います。)
4つ目。多くのサイトで Flash が使われているけど、iPad では Flash コンテンツは見れない。「Flash はサポートされていない」という青いロゴにはもううんざりだ。
最後。新しい iPhone にはついているカメラが iPad にはついてないなんて想像もしなかった。iPhone では Facetime がキラーアプリになっている。Facetime は電話の使い方、友人や家族とのコミュニケーションに革変をもたらした。iPad は Wi-Fi 越しに音声通話はできる。けど Facetime はない。カメラが付いてないからだ。
iPad は優れたブックリーダーだし、クールなゲームも遊べる。でもどれも Macbook Air でできることだ。Macbook Air にはフルキーボードが付いているし、より大きなディスプレイも付いていて、必要とあれば複数のウィンドウを表示してメモをとることだってできる。iPad はノート PC の代わりにもならないし、iPhone の代わりにもならない。つまり、わたしにとっては iPad の居場所はどこにもないのだ。iPad は余分な荷物でしかない。
きっと iPad 2 はカメラとびっくりするような機能を持って登場するだろう。その発売日には、わたしは大勢のファンとともに何時間でも並んで待つにきまってる。スティーブ、恐れることはない。君には大勢の狂信者がいる。しかし iPad 2 が発売されるその日まで、わたしが iPad を持ち歩く姿を見ることはないだろうし、iPad がどれだけ世界に革新をもたらしたかという賞賛を目にすることもないだろう。( そうそう、iPhone のアンテナについては心配することはない。誇張されて報道されていることくらいわかってるから。)
わたしも iPad が電子ブックリーダとして、また簡易ブラウジングツールとして優れているのは認めます。
が、しかし電子ブックリーダ+簡易ブラウジングツールでしかないデバイスに6万円もだす気にはなりません。
それに、原文でも触れられていますが、現状ではかなり多くのサイトで Flash が使用されています。Flash コンテンツが全く実行できないということは、かなりの数のサイトがまともに表示されないということでもあるのです。Flash が将来的に衰退するとしても、現在は実行するように作るというのが現実に則した選択でしょう。Apple は理想を追求しすぎていると思う。
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